調達仕様書(公共調達・発注側)
説明
公共調達で発注側が要求を書く調達仕様書。★Dit には既に RFP回答書(受注側が答える文書)があり、本書はその対です。同じ案件の両側が揃います。★核は3枚です。(1)要求の書き方 … 失敗は「書き漏れ」ではなく「評価できない書き方」です。「高性能であること」と書くと全社が○を付け、差が出ません。数値か、○×で判定できる形にします。判定できない要求は、評価するときに自分が困ります。(2)公平性の確保 … 特定製品の型番を書くと、その1社しか応札できません。★「実質1社しか満たせない条件」は、書いた本人が最も気づきません。現行機と同じ構成を前提に書くと、自然にそうなります。(3)質問と回答 … 入札の質問回答は仕様書と同じ効力を持ちます。口頭で答えず、全社に同じ内容を同じタイミングで公開します。★制度・法令の細部(地方自治法・会計規則など)には踏み込みません。団体・年度で変わるため、扱うのは書き方の側です。
使い方
★「高性能」「十分」「速やか」「円滑」「手厚い」は書かないでください。全社が○を付けて差が出ません。数値・提出物・回数で書き、判定できない要求は書かないでください。書いた要求は自分が評価に使います。★「実効」か「生容量」か、「納品」か「検収」かを明記してください。ここは必ず食い違い、契約後にもめます。★特定製品の型番を書かないでください。機能で書き「同等品可」としてください。仕様を明確にしたつもりが指名になります。★書き終えたら「現行のベンダー以外がこれを読んで応札できるか」を確かめてください。現行と同じ構成を前提に書くと、無意識にその1社しか満たせない条件になります。書いた人以外が読んでください。★実績・資格の条件は案件規模に見合う範囲にしてください。「同規模の実績3件」は事実上の1社指名になりえます。★公告から入札までの日数を十分に取ってください。短い日程は、それ自体が公平性の問題になります。★質問には書面・電子でのみ答え、全社へ同時に公開してください。電話で答えると記録に残りません。回答で実質的に仕様を変える場合は、版を上げて再公開し、期限の延長も検討してください。★評価は複数名で行い、なぜその点数かを残してください。後から説明を求められます。
収録内容
全9シート。各シートに書いてあることは次のとおりです(ファイルの「目次」シートより)。
- 前提調達の枠組み
- 方式・日程・体制・記録
設定項目(13件)
調達方式・評価の配分・予定価格の扱い・分割の有無・公告から入札まで・質問の受付期限・回答の公開日・履行期限・評価する人・質問への回答者・技術の相談先・決めた根拠・質問と回答
- 設計要求の書き方
- ★失敗は書き漏れではなく「評価できない書き方」
- 設計公平性の確保
- ★実質1社しか満たせない条件は本人が気づかない
項目(14件)
型番の指定・現行機の前提・独自の用語・実績の条件・資格の条件・期間の設定・分割の仕方・提出物の量・書き方・★書き終えたら「現行のベンダー以外がこれを読んで応札できるか」を確かめる。・現行と同じ構成を前提に書くと、無意識にその1社しか満たせない条件になる。・★型番は書かない。機能で書き、同等品を許す。仕様を明確にしたつもりが指名になる。・★実績・資格の条件は、案件規模に見合う範囲にする。書く前に「なぜ要るか」を書く。・・求めた提出物は全部読む。読まないものは求めない。
- 運用質問と回答
- ★回答は仕様書と同じ効力を持つ
設定項目(12件)
受付の方法・受付期限・窓口・公開の方法・公開の日・質問者の匿名化・答えられない質問・回答の効力・仕様を変える回答・誤りが見つかった場合・質問と回答の保管・検討の経緯
- 確認確認項目
- ★公告してからは直せない。書いた人以外が読む
- 注意注意
- 調達仕様書で実際に起きる失敗と、その回避手順
この型で検査する
記入済みのファイルをアップロードすると、この型の必須項目(調達仕様書の組込みルール)を満たしているか検査します。ファイルは保存されません。
関連するテンプレート
同じフェーズ(要件定義)や業界でよく使われている型です。
ヒアリングシート(Excel・要件定義/インフラ更改・記入例つき)
全質問に「記入例」列を持つヒアリングシート。回答品質は記入例の質で決まります。必須/任意を分け、必須が埋まれば次工程へ進める設計です。
要件定義書(IPA非機能要求グレードの項目体系に対応)
要件IDを起点に基本設計書・試験仕様書へトレースできる要件定義書。★各要件に「優先度(必須/推奨/任意)」と「確認方法(どの試験で確認するか)」の欄を設けました。★未決事項には決定期限と「決まらない場合の既定値」を書かせます。非機能要件はIPA「非機能要求グレード」の6大項目で整理し、詳細は非機能要件定義書へ寄せています。
現行環境調査報告書
ヒアリングシートが「聞いたこと」なら、こちらは「調べた事実」です。申告値と実測値を並べて一致/差異を数式で出すので、「サーバは10台」と言われて実機が13台だった、が表の上で見えます。出典(誰から聞いたか・どの出力か・いつ時点か)を必須の列にし、空欄は赤。調べていない項目を空欄にせず「未調査/調査不可」を状態として残し、網羅状況を数式で集計します。用途不明のサーバ・誰も知らない通信・手順書の無い手動バッチを集める「未確認・用途不明」シートが、この調査の最大の成果になります。課題は根拠と費用・期間への影響つき。
非機能要件定義書(Excel一覧版)
要件定義書(Word)が合意した内容を文書として残すのに対し、こちらは★決まっているか・合意したか・いくらかかるかを管理する版です。IPA非機能要求グレードの6大項目・35中項目を全部並べ、対象外にするものも「対象外」と書いて残します(機能要件と違い、非機能は聞かなければ存在しないまま進むため)。レベル(0〜5)と具体値を必ず選ばせ、★コスト影響を列として持ちます——書かないと「全部いちばん高いレベルで」と言われ、見積りの段階で戻ることになります。コスト影響が大なのに未合意の行は赤。合意率と「要件定義を終えられる状態か」を数式で出し、レベルの目安表と合意記録を同梱しています。
