脆弱性管理台帳
説明
公表された脆弱性を「当てたか」で管理する台帳は多いのですが、実務で本当に困るのは当てられないもののほうで、そこが記録に残りません。監査で聞かれるのも「当てたか」ではなく「なぜ当てていないか」です。★核は3つ。(1)優先度を CVSS だけで決めない … 到達性(インターネットから触れるか)を列にして、数式で優先度を出します。CVSS 9.8 でも到達経路が無ければ後回しでよく、CVSS 7 でも公開サーバーなら先に当てます。この2軸が無い台帳は、数字の大きい順に並べたところで手が止まります。(2)「適用しない」と決めたものを別シートにする … 恒久的に残るので、月次の一覧に混ぜると流れて誰も見なくなります。★再評価日を必須にして、永久に放置できないようにしてあります。(3)緩和策が何に依存しているかを書かせる … 「FWで塞いでいるから当てない」は、そのFWルールが消えた瞬間に破綻します。依存先を通信要件一覧のルールIDで書けば、棚卸しでそのルールを消すときにこの台帳から戻ってこられます。記入例では、緩和が期限切れのFWルールに依存している状態をわざと置いてあります。情報源のシートもあり、機器一覧のメーカー分だけ行を作る形にしています(1つのまとめサイトを見ていれば足りる、ということはありません)。
使い方
★到達性を必ず埋めてください。空欄だと優先度の数式が出ず、橙のまま止まります(評価していないことが見えるように、あえてそうしてあります)。★「適用しない(恒久)」にした行は薄い紫になります。次のシートへ移して、承認者・承認日・再評価日を入れてください。再評価日が空欄だと赤くなります——永久に当てない、という判断は無いからです。撤去予定日・保守契約の期限・予算の判断時期など、外側の予定に合わせてください。★緩和の依存先は、通信要件一覧のルールID(FW-xxx)や監視項目一覧の項目ID(MON-xxx)で書いてください。文章で書くと、そのルールを消すときに気づけません。★残日数・経過日数は表紙の「棚卸し基準日」を基準に出ます。空欄にすると今日を基準にします。棚卸しの日を入れておけば、後から同じ日で数え直せます。★情報源は機器一覧を開いて、メーカーの数だけ行を作ってください。「メール配信を購読」は担当者個人のメールにせず、共有メールボックスかチャンネルで受けてください(異動で止まります)。識別子・CVSS・公表日は情報源の値をそのまま書き、丸めないでください。記入例の識別子・CVSS・公表日はすべて架空で、実在の脆弱性ではありません。
この型で検査する
記入済みのファイルをアップロードすると、この型の必須項目(脆弱性管理台帳の組込みルール)を満たしているか検査します。ファイルは保存されません。
関連するテンプレート
同じフェーズ(運用)や業界でよく使われている型です。
監視項目一覧
監視が機能しなくなる最大の原因は、閾値の設定ミスではなく★アラートが多すぎて誰も見なくなることです。項目ごとに「想定発報数(件/月)」を持たせ、合計と★1日あたりの件数を数式で出します——1日10件を超えたら、その監視は運用に渡してはいけません。★もう1つの原因は「起きても業務が動いてしまうもの」で、v3 では「業務影響(即時/性能/潜在)」の列を足しました。冗長が失われた状態(パスが1本・スタックが1台・HAが片系・仮想IPが待機系)、バックアップの失敗、保存先の空き、ログ転送の停止、レプリケーションの遅れ、書込キャッシュ保護部品の劣化、証明書の期限は★起きても業務は動く=潜在で、監視に入れていなければ次の1つで全断になるまで誰も気づけません。★潜在なのに重要度が「通知」の行は赤くなり、件数も集計されます。一次対応(障害対応フローの INC-xx)と閾値の根拠も必須の列で、空欄は赤。監視基盤そのものを別の仕組みから監視する項目と、★「監視の穴」シート(監視していないものを、していないと書いて残す)つき。
アカウント・権限管理表(Excel・棚卸し記録つき)
「今このシステムに誰が入れるのか」を即答できる状態にするための台帳。棚卸しから1年以上経った行、有効期限が切れた行、退職時の扱いが決まっていない行、特権なのにMFAが無い行は自動で赤くなります。パスワードは書かせず保管場所だけを持つ設計です。権限定義(ロール)と棚卸し記録を同梱し、監査で問われる「いつ誰が何件確認したか」まで残せます。
証明書管理台帳
証明書は切れるまで誰も見ないので、台帳側から期限を突きつける形にしないと必ず落ちます。残日数を数式で出し、期限切れ・残30日以内・更新担当が空の行は赤、残90日以内と自己署名のままの行は橙になります。サーバ証明書だけ更新して中間CAの配布を忘れる事故(端末によって出方が変わるので発見が遅れる)を防ぐため、ルート・中間CAと信頼ストアへの配布先を別シートで持ちます。更新作業の予定・実績・検証結果を残す更新記録つき。
ソフトウェア・ライセンス管理表
「何本持っていて何本使っているか」を数式で出すライセンス台帳。割当数は割当一覧から自動集計し(解除日が入った行は除外)、保有数を超えた行は赤、余りが無い行と契約終了まで90日以内の行は橙になります。監査で指摘されるのは過剰割当だけと考えてよく、そこを常に見える状態にするための型です。数え方(物理コア/ソケット/ユーザー/デバイス)はベンダーの製品条項でしか決まらないため、確認すべき観点と出典を残す確認シートを同梱しています。
