NAS パラメータシート(QNAP / Synology ほか)
説明
小規模拠点向け NAS(QNAP / Synology ほか)のパラメータシート。バックアップ用途で実際に使われる機種です。★ベンダー非依存で書いています。NetApp ONTAP・ブロックストレージのシートはデータセンターに置く業務用の共有ストレージですが、こちらは拠点に置く小さい箱で、管理画面がWebで、機能を後から追加できて、★インターネットへ出す仕組みが用意されているという点がまったく違います。踏む失敗も別物です。★記入例はバックアップソフトのシートに繋げてあり、あちらの repo-secondary(大阪支店)がこの機種にあたります。★核は3枚です。(1)外部アクセスと公開範囲 … ★この機種で最大の事故要因です。インターネットから使う仕組みが用意されていて、導入時に有効化を促されます。さらに★機器が自分でファイアウォールに穴を開ける仕組みがあり、「開けた覚えがないのに外から届く」が起きます。被害が出るのはたいていここです。(2)共有と権限設計 … ★誰でも読める設定や全員向けの権限が既定で付いていることがあります。そして★書ける範囲を絞らないと、端末が暗号化されたときに書ける範囲が全部やられます。(3)バックアップ保存先としての設計 … ★「別の場所にある」だけでは保護になりません。本社と同じ認証で入れるなら、本社をやられた時点で一緒にやられます。
使い方
★社内だけで使うなら、インターネットから使う機能を全部切ってください。使うなら理由を書いてください。★機器が自分でファイアウォールに穴を開ける仕組みを無効にし、ルータ側で開いているポートも確認してください。★設定画面を見るだけでなく、社外の回線から実際に接続して届かないことを確認してください。設定と実態が違うことがあります。★管理画面を外に出さないでください。例外を作らないでください。★既定の管理者アカウントは無効にするか名前を変えてください。★共有は「作ったもの」だけでなく一覧を出して全部確認してください。既定で用意されている共有や、誰でも読める設定を見落とします。★書ける範囲を用途ごとに最小にしてください。読めるだけの利用者を増やし、書ける人を減らすのが最も効きます。★バックアップ用の共有は、バックアップサーバー以外から書けなくしてください。★バックアップ保存先として使うなら、本社と認証を分けてください。本社のADと連携させると、ADをやられた時点で複製先も一緒にやられます。★スナップショットと消せない期間の設定を検討してください。★複製の成否を監視してください。止まっても誰も気づかない期間ができます。★ディスクを1本抜く試験で、検知と通知までを確認してください。★更新を止めないでください。小規模拠点に置いた機器ほど放置されます。パスワード・接続情報は書かず「別紙参照」としてください。
収録内容
全9シート。各シートに書いてあることは次のとおりです(ファイルの「目次」シートより)。
- 前提共通設計
- 機器・ディスク・時刻とログ・保守の方針
設定項目(18件)
メーカー・機種・版数・配置と用途・管理アドレス・★管理者アカウント・管理画面の接続元・ディスク構成・予備ディスク・★状態の通知・ディスクの型番・時刻同期・転送・記録する内容・★ファームウェアの更新・更新の担当・設定の退避・無停電電源・監視項目・変更の記録
- 設計外部アクセス
- ★外から使う仕組みが用意されている。被害はたいていここ
項目(23件)
★インターネットからの利用・★機器が自分で開ける穴・★名前で外から辿る仕組み・★管理画面の公開・接続元の制限・★入れる回数の制限・★多要素認証・使わない機能・追加のアプリ・★更新・書き方・★この機種は「インターネットから使えること」を売りにしている。・導入の途中で有効化を促され、そのまま有効になっていることがある。・社内だけで使うなら、外に関わる機能は全部切る。使うなら理由を書く。・★機器が自分でファイアウォールに穴を開ける仕組みを無効にする。・「誰も開けていないのに外から届く」はこれが原因。・機器側とルータ側の両方で、開いているポートを確認する。・★管理画面を外に出さない。例外を作らない。・必要なら別の手段(VPNなど)で社内に入ってから使う。・★使っていない機能を止める。入れた覚えのないものが動いていることがある。・動いている機能の一覧を出して、1つずつ要否を判断する。・・更新を止めない。小規模拠点に置いた機器ほど放置される。・誰が版を見るかを決めて、監視項目一覧に入れる。
- 設計共有と権限
- ★誰でも読める設定が既定で付いていることがある
項目(23件)
★誰でも読める設定・★全員向けの権限・利用者の管理・権限の単位・★書ける範囲・★バックアップ用の共有・ごみ箱・接続の暗号化・★古い方式・記録・書き方・★導入直後に、共有フォルダと権限の一覧を出して1つずつ確認する。・作った覚えのない共有や、誰でも読める設定が入っていることがある。・「作ったものだけを見る」と、既定で用意されたものを見落とす。・★書ける範囲を用途ごとに最小にする。・端末が暗号化されると、その端末から書ける範囲が全部やられる。・読めるだけの利用者を増やし、書ける人を減らすのが最も効く。・★バックアップ用の共有は、バックアップサーバー以外から書けなくする。・人が触れる共有と同じ権限にすると、端末をやられたときに複製先も失う。・保存先設計シートと対で読む。・・利用者を本体で持つと退職者が残る。棚卸しの手順を決めるか、ADと連携する。・ADと連携するなら、ADが落ちたときに入れる手段を残しておく。・・古い通信方式は無効にする。繋がらない機器が出たら、その機器側を更新する。
- 設計保存先としての設計
- ★「別の場所にある」だけでは保護にならない
項目(24件)
位置づけ・★認証を分ける・★書ける相手・★スナップショット・★消せない期間・拠点に置くとき・★複製の監視・容量・★復元の試験・電源・書き方・★本社と認証を分ける。本社のADと連携させると、・ADをやられた時点で複製先も一緒にやられる。・「拠点に置いたから安全」ではなく、「別の認証だから残る」が守りになる。・★書ける相手をバックアップサーバーだけにする。・人が触れる共有と同じ機器に置くなら、権限は必ず分ける。・★スナップショットと、消せない期間の設定を検討する。・管理者権限を取られても消せない状態を作れるかが、最後の砦になる。・対応しているかは機種による。発注前に確認する。・★複製の成否を監視する。止まっても誰も気づかない期間ができる。・拠点に置くと、回線が切れた時点で届かなくなる。・・容量はスナップショットの分も見込む。満杯になると複製が止まる。・・ここから実際に戻す試験を行う。「置いてある」と「戻せる」は別。・・拠点は電源が弱いことがある。無停電電源の要否を判断する。
- 確認確認項目集
- 社外から実際に接続して確かめる
- 注意設定時の注意
- この機種で実際に起きる失敗と、その回避手順
この型で検査する
記入済みのファイルをアップロードすると、この型の必須項目(パラメータシートの組込みルール)を満たしているか検査します。ファイルは保存されません。
関連するテンプレート
同じフェーズ(設計)や業界でよく使われている型です。
基本設計書(方式と方針の型)
「基本設計=方式と方針、詳細設計=具体的な値」の線引きを章構成で体現。設定値はパラメータシートに書き、本書には書かないことで二重管理を防ぎます。
IPアドレス管理表
セグメントの全アドレスを行に展開する台帳。「空き」が行として見えることで、重複払い出しを防ぎます。★セグメントごとの使用率を数式で出します(80%超で橙、90%超で赤)——IPは足りなくなってから増やせず、/24 を /23 へ広げるにはそのセグメントの全機器のアドレスを変えることになるためです。★ホスト名の重複を自動で検出し、使用中なのに用途・ホスト名が空の行、最終更新から1年以上動いていない行も色で出します。.0(ネットワークアドレス)と .255(ブロードキャスト)も「禁止」の行として残し、なぜ払い出せないかが見えるようにしました。★v3 では「実体(実機/仮想IP/機器のIF)」の列を追加しました。VIP・フローティングIP・ゲートウェイのSVIは★機器一覧に出てこないのにアドレスを消費するので、台帳に載せ忘れると後から同じIPを別の機器へ払い出して本番で衝突します。実機なのに機器IDが空の行は赤、仮想IPは薄紫で区別し、セグメント一覧に「うち仮想IP」の件数も出します(記入例はサーバー10台に対して使用中が14個になります)。払い出し記録シートつき。
構成図テンプレート(作図ルール+部品集)
雛形・記法ルール・アイコン部品集のセット。新設=赤枠/撤去=グレーアウトなど更改案件の描き分けを標準化します。Visio不要、PPT標準図形のみ。
通信要件一覧(FWルール表)
ゾーン定義とゾーン間ポリシーを先に決め、個別ルールをその例外として書くFWルール表。送信元・宛先・サービスが any の行と、有効期限が過ぎた行には自動で色が付きます。★ゾーン間ポリシーに「≠(この区間はFWを通らない)」の記号を持たせてあります。VLAN間ルーティングをコアスイッチで行う構成では社内セグメント同士の通信がFWまで上がってこないため、ここを「×」と書くと止まっているつもりで素通りします。効かないルールの例と、棚卸しでヒット0からそれを見つける流れまで記入例に入れてあります。AD認証の内訳やIPsec・vSphereなど、毎回調べ直しているポート番号を約60件収録済み。FW機種を問わず使えます。
