Palo Alto パラメータシート(PAN-OS 11.x)
説明
エンタープライズ・大規模向けの次世代ファイアウォール Palo Alto(PAN-OS 11.x)のパラメータシートです。★核は3枚です。(1)セキュリティポリシー設計 … 上から順で最初に一致したもので決まるのはFortiGateと同じですが、この機器に固有なのは既定の扱いです。★同一ゾーン内の通信は既定で許可され、ゾーン間は既定で拒否になります。そして★この2つの既定のルールは、既定ではログを取りません。制御したい通信を同じゾーンに入れると、素通りした上に記録も残りません。(2)App-IDとサービス設計 … ポートではなくアプリケーションで判定します。アプリは数パケット流れるまで確定せず、確定した時点でポリシーが評価し直されます。依存するアプリを許可しないと通りません。★サービスを any にすると、アプリを絞ってもポートは全部開きます。(3)復号設計 … 復号しなければアプリは ssl 止まりになり、絞った意味がなくなります。ただし復号は技術だけの判断ではありません。★既定値は版と構成で変わるため、確証のあるものだけを記載し、それ以外は「要確認」と明記しています。★FortiGateシートと同じ位置づけ(本社境界をどちらで作るかの選択)なので、記入例も同じ案件・同じ位置に置いてあります。両方を同時に入れる想定ではありません。
使い方
★制御したい通信は必ずゾーンを分けてください。同一ゾーン内は既定で許可され、ログも残りません。★構築の最初に既定のルール(同一ゾーン内・ゾーン間)のログを有効にしてください。有効にしないと、素通りした通信も拒否された通信も記録に出ず、原因にたどり着けません。★この機器を通らない通信はゾーンを分けても制御できません。コアスイッチでルーティングしているセグメント間はFWまで上がってきません。★代表的な通信を選んで、意図したルールに当たることを1本ずつ確認してください。書いた順序を読むだけでは分かりません。★サービスは application-default にしてください。any にすると、アプリを絞ってもポートは全部開きます。★許可したいアプリが依存するアプリを先に調べてください。依存を落とすと「設定は正しいのに通らない」になります。★最初から細かく絞らず、広めに開けてログでアプリを観測してから絞ってください。★復号は「除外を決める→法務・人事と合意→証明書を配る→段階的に広げる」の順で入れてください。証明書を配れない端末(スマートフォン・複合機・IoT)を先に洗い出してください。★設定はコミットするまで反映されません。コミットは他の人の未反映の編集も一緒に反映するので、前に差分を見てください。パスワード・証明書の鍵は書かず「別紙参照」としてください。
収録内容
全10シート。各シートに書いてあることは次のとおりです(ファイルの「目次」シートより)。
- 前提共通設計
- 機器・経路・ログ・変更の進め方(コミットを含む)
設定項目(21件)
機種・版数・台数・構成・管理インターフェース・ホスト名・管理の接続元・購読の内容と期限・仮想ルーター・既定経路・社内向けの経路・送信元の変換・NTPサーバー・タイムゾーン・転送先・★既定のルールのログ・保存期間・★コミット・★他の人の編集・設定の退避・★新しいアプリの分類・PAN-OSの更新・変更の記録
- 設定値ゾーン設計
- ★ゾーンの分け方が、そのまま制御できる範囲になる
インターフェース・項目(18件)
ethernet1/1・ethernet1/2・ethernet1/3・ethernet1/4・(HA用)・(管理専用)・(ゾーンの分け方)・(コアでルーティングする通信)・書き方・★同一ゾーン内の通信は既定で許可される。制御したいなら必ずゾーンを分ける。・「まとめて trust に入れる」と、サーバー宛の通信もクライアント間の通信も素通りする。・しかも既定のルールはログを取らないので、通っていること自体が見えない。・★この機器を通らない通信は、ゾーンを分けても制御できない。・コアスイッチでルーティングしているセグメント間は、FWまで上がってこない。・制御が要るなら経路を変えるか、コア側で制御する。どちらにするかを設計として決める。・・ゾーン名は用途が読める名前にする。障害対応中にログのゾーン名で当たりを付けることになる。・・HA用のアドレスは機器ごとの値で、同期されない。2台分を並べて書く。・・管理は業務の経路と分ける。分けておくと、業務側が落ちても機器に入れる。
- 設計ポリシー設計
- ★上から順。★同一ゾーン内は既定で許可され、ログも残らない
- 設計App-IDとサービス
- ★ポートではなくアプリで判定する。サービスを any にしない
項目(20件)
アプリで判定する・★アプリが確定するまで・★依存するアプリ・サービスの指定・★分類できない通信・★更新で分類が変わる・絞り方の順序・暗号化された通信・運用開始後・書き方・★アプリで許可し、サービスは application-default にする。・サービスを any にすると、アプリを絞ってもポートは全部開く。絞った意味が無くなる。・★依存するアプリを先に調べる。・1つのアプリを許可すれば通るとは限らず、依存を落とすと「設定は正しいのに通らない」になる。・★分類できない通信は落ちる。社内の独自アプリで必ず起きる。・ポートで許可する例外を作り、なぜ例外なのかを書いて残す。書かないと次の担当が消す。・★更新で分類が変わると、昨日まで通っていた通信が落ちる。・新しい分類の適用を保留する期間を設け、その間に影響を確認してから効かせる。・・最初から細かく絞らない。広めに開けてログでアプリを観測し、実態に合わせて絞る。・・暗号化された通信はアプリが ssl 止まりになる。復号設計と対で決める。
- 設計復号設計
- ★復号しないと ssl 止まり。ただし除外の合意が先に要る
項目(20件)
復号する範囲・★除外するもの・証明書の配布・★配れない端末・★証明書を検証するアプリ・性能・復号しない通信の扱い・利用者への周知・段階的に入れる・書き方・★順序を守る。除外を決める → 合意を取る → 証明書を配る → 段階的に対象を広げる。・先に対象を広げると、除外の漏れが問い合わせとして一度に出る。・★除外は技術だけで決めない。金融・医療・人事など、・中身を見てはいけない通信がある。法務・人事と合意し、記録を残す。・★証明書を配れない端末を先に洗い出す。スマートフォン・複合機・IoTで必ず出る。・洗い出さないまま入れると「一部の端末だけ繋がらない」の形で出て、原因が分かりにくい。・★証明書を検証するアプリは、復号すると接続を拒む。業務アプリと更新サイトで起きる。・除外の一覧に入れ、なぜ除外なのかを書く。書かないと次の担当が消す。・・復号しない範囲を一覧にして持つ。そこは中身が見えていない。・見えている前提で「フィルタが効いている」と説明しない。
- 確認確認コマンド集
- 設定と、意図したルールに当たるかの確認方法
- 注意設定時の注意
- この機器で実際に起きる失敗と、その回避手順
この型で検査する
記入済みのファイルをアップロードすると、この型の必須項目(パラメータシートの組込みルール)を満たしているか検査します。ファイルは保存されません。
関連するテンプレート
同じフェーズ(設計)や業界でよく使われている型です。
基本設計書(方式と方針の型)
「基本設計=方式と方針、詳細設計=具体的な値」の線引きを章構成で体現。設定値はパラメータシートに書き、本書には書かないことで二重管理を防ぎます。
IPアドレス管理表
セグメントの全アドレスを行に展開する台帳。「空き」が行として見えることで、重複払い出しを防ぎます。★セグメントごとの使用率を数式で出します(80%超で橙、90%超で赤)——IPは足りなくなってから増やせず、/24 を /23 へ広げるにはそのセグメントの全機器のアドレスを変えることになるためです。★ホスト名の重複を自動で検出し、使用中なのに用途・ホスト名が空の行、最終更新から1年以上動いていない行も色で出します。.0(ネットワークアドレス)と .255(ブロードキャスト)も「禁止」の行として残し、なぜ払い出せないかが見えるようにしました。★v3 では「実体(実機/仮想IP/機器のIF)」の列を追加しました。VIP・フローティングIP・ゲートウェイのSVIは★機器一覧に出てこないのにアドレスを消費するので、台帳に載せ忘れると後から同じIPを別の機器へ払い出して本番で衝突します。実機なのに機器IDが空の行は赤、仮想IPは薄紫で区別し、セグメント一覧に「うち仮想IP」の件数も出します(記入例はサーバー10台に対して使用中が14個になります)。払い出し記録シートつき。
構成図テンプレート(作図ルール+部品集)
雛形・記法ルール・アイコン部品集のセット。新設=赤枠/撤去=グレーアウトなど更改案件の描き分けを標準化します。Visio不要、PPT標準図形のみ。
通信要件一覧(FWルール表)
ゾーン定義とゾーン間ポリシーを先に決め、個別ルールをその例外として書くFWルール表。送信元・宛先・サービスが any の行と、有効期限が過ぎた行には自動で色が付きます。★ゾーン間ポリシーに「≠(この区間はFWを通らない)」の記号を持たせてあります。VLAN間ルーティングをコアスイッチで行う構成では社内セグメント同士の通信がFWまで上がってこないため、ここを「×」と書くと止まっているつもりで素通りします。効かないルールの例と、棚卸しでヒット0からそれを見つける流れまで記入例に入れてあります。AD認証の内訳やIPsec・vSphereなど、毎回調べ直しているポート番号を約60件収録済み。FW機種を問わず使えます。
